平成22年度 発掘調査情報
   
遺跡名 長岡京跡右京第997次・松田遺跡
所在地 乙訓郡大山崎町円明寺松田
調査期間

2010/6/2~9/29

調査面積 1,890㎡
調査原因 道路建設
主な遺構 中世:掘立柱建物跡・柵列・井戸・土坑・溝・柱穴群
主な遺物 古代:土師器・須恵器・土馬
中世:土師器・須恵器・瓦器・瓦質土器・中国製陶磁器・貨幣・硯・石鍋
   
 
 
調査地は、大山崎中学校の西側隣接地で、長岡京跡と縄文時代から中世にかけての集落跡である松田遺跡にあたります。周辺での調査成果から、古墳時代後期と中世の集落跡が見つかるものと想定されました。
 
査の結果、13世紀から14世紀前半にかけての掘立柱建物跡群・柵列・溝跡・井戸跡などを検出しました。遺物は、白磁の合子蓋・中国製青磁や白磁、石製の硯や青銅製の水滴などが出土しました。
 
検出した遺構群は、南北14m、東西15mの約210㎡の空閑地を囲むように配置されていました。今回の調査地付近には、中世の集落が良好な形で残っていることがわかりました。白磁の合子蓋をはじめとする輸入陶磁器類の出土は有力者の屋敷地と想定されます。