平成21年度 発掘調査情報
   
遺跡名 蔵垣内遺跡
所在地 亀岡市千歳町国分正田・内垣内・西垣内・藪ノ本
調査期間

2009/4/22~2010/2/19

調査面積 3200㎡
調査原因 道路建設
主な遺構 飛鳥:古墳
奈良~平安:土坑・柱穴・溝
主な遺物 飛鳥:土師器・須恵器・馬具・耳環
奈良~平安:土師器・須恵器
   
 
 
蔵垣内遺跡は、今までの調査で、縄文時代早期から弥生時代・古墳時代・飛鳥時代・奈良時代~中世にかけての各時代の遺構や遺物が見つかっています。遺跡の西側には奈良時代に創建された丹波国分寺・丹波国分尼寺跡があり、旧丹波国の中心地として早くから開けていたと考えられます。
 
奈良・平安時代から中世の土器が出土する柱穴や土坑を多数検出しました。これらの遺構や遺物は、蔵垣内遺跡の西側に隣接する丹波国分寺との関連が考えられます。
 
弥生時代と古墳時代の竪穴式住居跡も検出しました(写真はK地区の弥生時代の竪穴式住居跡)。
 
国分61号墳は、地中に埋まった古墳で、径13m前後の円墳と想定され、横穴式石室を内部主体とします。杯・杯蓋・高杯などの須恵器10点のほか、馬具の一部と思われる鉄製品や耳環2点が出土しました。6世紀末に築造され、7世紀前半まで追葬が行われました。
 
国分61号墳の南西で国分62号墳を検出しました。長さ1.2m、幅0.5mの竪穴式の小石室墳で、石室の一部を残すだけでした。石室の床面には石を据えて、棺を置くための台が作られています。出土遺物はありませんが、周辺で調査されている小石室墳の年代観から、飛鳥時代のものと思われます。