平成20年度 発掘調査情報
   
遺跡名 木津城・木津城山遺跡第6次
所在地 木津川市木津片山
調査期間

2008/05/01~ 2009/02/26

調査面積 4,000㎡
調査原因 土地区画整備
主な遺構 弥生:台状墓・竪穴式住居跡・土坑・段状遺構
中世:堀
主な遺物 弥生:弥生土器・鉄鏃・銅鏃
   
 
 
今回の発掘調査は、4地区について調査を実施しました。A・B−1地区は木津城山遺跡、B−2・C地区は木津城跡に位置します。
 
A地区では、竪穴式住居跡6基、土坑1基、段状遺構3基と、これらを囲む大溝1条を検出しました。大溝は、竪穴式住居跡や段状遺構などを取り囲むように掘削されており、この溝の外側の丘陵低位側には遺構・遺物はなく、この溝が集落の境界であったようです。
 
B−1地区では、台状墓3基とその墳丘上で合計14基の埋葬施設を検出しました。1号墓は3基の埋葬施設を検出したが、副葬品等は出土しなかった。2号墓では埋葬施設を合計11基検出し、中国製の鏡の破片と鉄鏃が1点ずつ、別個の埋葬施設から出土しました。3号墓の埋葬施設はすでに削平されてしまったためか、検出されませんでした。
 
B−2・C地区は木津城跡の調査区です。木津城跡は中世の山城で、それぞれの調査区で、最大幅約4.6m、深さ2m、断面V字形の溝と最大幅4m、深さ2.5mの断面逆台形の溝を検出しました。堀の形状から、木津城跡の堀切りであったと考えられますが、いずれの堀からも遺物は出土しませんでした。